暑くなって、夏に向けて、体を鍛えているまさやです。
夏が近づき、休んだのに体の疲れが取れにくくなっている人、体が最近だるい人はいませんか?
そこでこの記事では、緑茶に疲労回復効果があり、さらに緑茶がもたらすリラックス効果について紹介していきます。
筆者は大学で分子生物学を学び、ドラッグストアに就業しながら、薬・栄養の情報を12年勉強しており、月間10本以上、年間120本の論文を読んでいます。その知識・経験を踏まえて解説してきます。
昔から日本人に馴染みがあり、比較的値段が安く、摂取しやすいのが、緑茶です。その緑茶にリラックス効果があることはご存知でしたか?今日本人だからこそ、緑茶を摂取して、健康に生かしていきたいところですね。今日は、緑茶を飲むとリラックス効果が得られることをご紹介します。
ぜひ、最後まで読んでください。
緑茶を飲むだけで、疲労回復効果がある?
約10年前の2013年。日本補完代替医療学会によって「緑茶の疲労回復効果」が発表されました。
その実験内容とは、
①実験の対象者は,無意味な単純作業(パソコンによる疲労負荷作業)を 120 分間実施します。
その後に採血,事象関連電位測定,質問紙記入を実施。
②あるグループは抽出した緑茶、もう1つのグループは蒸留水を200ml飲みます。
詳しいタイムテーブルは図1です。
その際、試験開始時,疲労負荷作業後,緑茶もしくは蒸留水飲用 30 分後の 3 回。
採血,事象関連電位測定(光・音などの刺激等を利用したテスト)、質問紙(気分についての質問)記入を実施しました。
そして、その結果を比較しました。
考察:本研究によって緑茶の疲労回復効果を心理,生理,免疫指標により包括的に示すことができています。このことから,緑茶は,疲労回復に有用な飲料と考えられます。

5 つの否定的な感情項目「緊張-不安 (T-A)」「抑うつ (D)」「怒り-敵意 (A-H)」「疲労 (F)」「混乱 (C)」と 1 つ の肯定的な感情「活気 (V)」の 6 因子で構成され,今回の実験で質問紙(気分についての質問)記入して測定した気分の結果が図2に示されています。

図5は、図2の数値をグラフとして表したものです。

参考文献:緑茶の疲労回復効果掲載誌 日本補完代替医療学会誌 10(1):2013.3 p.9-16、渡邉 映理, 木村 真理, 今西 二郎金沢 : 日本補完代替医療学会
DOI https://doi.org/10.1625/jcam.10.9
図5より結果として、疲労状態になった時に緑茶を飲用します。そうすると,飲用 30 分で,注意力が改善されます。さらに自覚的な疲労,特に気分が向上して、精神疲労が回復するという効果が示唆されました。
よって、緑茶は,疲労回復に有用な飲料と考えられるのです。
実験で使用した緑茶と同じお茶はどう作るの?
日本人だからこそ、緑茶を積極的に摂取して、健康に生かしていきたいところです。最新の「緑茶のリラックス効果」と摂取のポイントをまとめました。

そんなに効果があるのだったら、自分でも試してみたいな!
どのように作るのかしら?
10gの茶葉を200mlの水で24時間はどのように作ればよいのでしょうか?
一番手軽な方法は、
①2Lのペットボトルに100gの茶葉(500mlのペットボトルで作る場合は、25g)と水を入れます
②1日冷蔵庫で放置します。
③飲むときに、茶こしで茶葉を取り除きます。
この手順だと簡単に作れます。
料金も茶葉と水道水なので、茶葉にもよりますが、安上がりで済みます。
ペットボトルのお茶は加熱後に抽出されたものが多いです。
そのため、リラックス効果が、茶葉から家で作ったものより、リラックス効果が期待できる成分が減ってしまいます。
ご注意ください!
お茶は「不眠」「ストレス」にも効果あり!
お茶の健康効果で、最近注目されているのが、お茶のうまみ成分である「テアニン」です。テアニンにはリラックス作用があり、ストレス緩和や睡眠の質を改善する効果なども期待できるといわれています。テテアニンを多く摂取したい場合は、「水出し緑茶」や「氷水出し茶」がオススメです。低温で抽出すると、テアニンによるうまみがより強く感じられるようです。
テアニン入りの水溶液を摂取後、40分くらいすると脳波にリラックス効果を示すアルファ波(α波)が出るという研究結果があります。
さらに摂取後、40分後くらいまで副交感神経の活性度が増すことも明らかになっております。
なので、飲むだけでリラックス効果、不眠解消が期待できます。
参考文献:;L-テアニンのヒトの脳波に及ぼす影響小林 加奈理, 長戸 有希子, 青井 暢之, L.R. ジュネジャ, 金 武祚, 山本 武彦, 杉本 助男
1998 年 72 巻 2 号 p. 153-157DOI https://doi.org/10.1271/nogeikagaku1924.72.153
また、緑茶は「ストレス」への効果も期待できます。カテキンは、植物中に数千種類あるといわれている「ポリフェノール」の一種です。ポリフェノールには、細胞を攻撃する活性酸素を消去する強い抗酸化作用があります。つまり、細胞をダメージから守ってくれて、ストレスへの身体へのダメージの軽減、アンチエイジングが期待できます。
緑茶を机において、休憩など定期的に取るといいですね。
免疫が低下する原因については、以下で説明しています。

組み合わせることで生活習慣病を予防?!
くるみの栄養成分でも紹介しています。注目すべきは、「お茶」と一緒に「くるみ」を食べます。そうすることで、さらに健康効果が上がるのではないか?という論文を紹介しています。

その論文の研究結果では
- くるみとラズベリー、リンゴ、緑茶のいずれかを加えたマウスは、食後の血糖値の上昇面積が小さくなり、血糖値の上昇が緩やかになったっと結果からわかりました
- くるみとブロッコリーまたは緑茶のどちらかを追加したマウスは、肝臓の脂肪も少なかったことが報告されました
「緑茶」と「くるみ」を一緒に摂取した場合、「糖代謝」や「脂肪代謝」が改善する可能性が示唆されました。
そのため、「緑茶」と「くるみ」の組み合わせは、かなり優秀な「おやつ」です。ことはお分かりいただけましたか。”「緑茶」+「くるみ」”の間食に取り入れてみてはいかがでしょうか?
【参考文献】The Journal of Nutrition – オレゴン大学
つらい“花粉症”にも緑茶がいい!?
今、お茶の品種の中で注目されているのが「べにふうき」です。
べにふうきには、花粉症などの症状を軽減させる抗アレルギー作用があります。
べにふうき緑茶を日々飲んでいます。そうすることにより、ハウスダストや花粉などによるアレルギー症状を抑える効果が期待できると言われています。
参考文献:通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした「べにふうき」緑茶の抗アレルギー作用並びに安全性評価
安江 正明(アサヒビール未来技術研究所), 池田 満雄, 永井 寛, 佐藤 克彦, 光田 博充, 山本 万里[前田], 薮根 光晴, 中川 聡史, 梶本 佳孝, 梶本 修身
掲載誌 日本臨床栄養学会雑誌 = Journal of Japanese Society of Clinical Nutrition 27(1) 2005 p.33~51
食べ物で、花粉症などのアレルギー症状を軽減できます。ですので、症状があまりにもひどい人は試してみてください!

まとめ
今回は、緑茶を飲むだけで疲労回復効果で得られることについて、ご紹介しました。
緑茶を飲むだけで、疲労回復だけでなく、リラックス効果が期待できます。「疲れたな〜」と感じたとき、「頑張りたい」と思ったときに、エナジードリンクの代わりに緑茶を飲んでみるのもいかかでしょうか?
次回は、「緑茶のダイエット効果」について説明していきます。
次回の緑茶の注意点をおさえておけば、効率よく免疫力が向上します。そして、病気になりにくくなり、ダイエット・アンチエイジング効果も期待できます。
ぜひ次回もチェックしてください!
コメント
コメント一覧 (7件)
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