柿に期待できる5つの健康効果! 美容にも効き目?

柿に期待できる 5つの健康効果! 美容にも効き目あり?

涼しくなっても、アイスが好きで、アイスを食べるまさやです。

秋になって、だんだん周囲の景色が色付き始めましたね。
その中でもきれいなオレンジ色が目を引くのが、秋を代表する果物『柿』です。
昔から「柿が赤くなると、医者が青くなる」ということわざに使われるように、柿は栄養価の高い果物です。
生の柿はみずみずしくジュージーでおいしいです。また、干し柿にすると違った味わいが楽しめます。

大学で分子生物学を学び、ドラッグストアに就業しながら、薬・栄養の情報を12年勉強しており、月間10本以上、年間120本の論文を読んでいる筆者が解説していきます。この記事では、柿に期待する5つの健康効果!美容にも良い成分を紹介していきます。その知識・経験を踏まえて解説してきます。(最近は月間20本に増えてきました!)

ぜひ、最後まで読んでください!

目次

柿には5つの健康効果期待できる!

二日酔い予防

渋みを出すタンニンという成分には二日酔い予防の効果が期待できます。アルコールが肝臓で分解されてます。その時に、生成させるのが、体に有害なアセトアルデヒドいう成分です。二日酔いは、アセトアルデヒドやアルコールを体外に排出できずに発生します。柿に含まれる「タンニン」は、アルコールの吸収を妨げて、アセトアルデヒドを吸着し体外に排出することが期待されています。

カタラーゼという成分

また、柿に含まれるカタラーゼという酵素が注目されています。アセトアルデヒドの分解を促進させる作用がビタミンCとの相乗効果が期待されているからです。さらにカリウムには利尿作用があります。そのため、尿で毒素の排出を促すことから二日酔いからの回復の助けになります。

他の食材だと、お味噌汁が二日酔いに良いことが有名です、お味噌汁の健康効果については、こちらの記事を参考にしてください。

美肌効果

柿にビタミンCは豊富です。シミ・そばかすの原因となる「メラニン色素」を薄くしたり、抑える作用がビタミンCには期待されます。
さらに、肌を作っている成分であるコラーゲンの合成にビタミンCは不可欠です。
美容にはタンパク質のコラーゲンとビタミンCを同時に摂取すると、肌の修復が期待できます。

日光に当たり続けると、紫外線の刺激より、皮膚の色素(黒色に変化させる)細胞のメラニン色素がチロシンと呼ばれるアミノ酸から生成されます。


ビタミンCは、チロシナーゼという酵素の働きによりチロシンからメラニンをつくりだすを抑制するのです。そうすることにより、メラニン色素の沈着を防ぐことで、シミ・そばかすを予防します。

柿皮の成分である2-メトキシ-4-ビニルフェノールには、高い抗酸化力を持つとともに、メラニン合成に関わる酵素チロシナーゼ阻害作用を持つことから、柿に美白効果が期待されています。

Pharmacological activity of compounds extracted from persimmon peel (Diospyros kaki THUNB.)
Satomi Fukai, Shinichi Tanimoto, Aki Maeda, Hitomi Fukuda, Yoshiharu Okada, Masato Nomura
J Oleo Sci. 2009;58(4):213-9. doi: 10.5650/jos.58.213.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19282644

柿葉に含まれるフラボノイドは、皮膚の弾力やハリに関与する酵素、コラゲナーゼやエラスターゼ阻害作用を持つため、柿にシワやキメなど肌の健康維持効果が期待がされています。

Inhibition of enzyme activities and the antiwrinkle effect of polyphenol isolated from the persimmon leaf (Diospyros kaki folium) on human skin
Bong-Jeun An, Jae-Hoon Kwak, Jung-Mi Park, Jin-Young Lee, Tae-Soon Park, Jin-Tae Lee, Jun-Ho Son, Cheorun Jo, Myung-Woo Byun Dermatol Surg. 2005 Jul;31(7 Pt 2):848-54; discussion 854. doi: 10.1111/j.1524-4725.2005.31730.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16029677

アンチエイジング

柿にはβ‐カロテンが豊富です。
人参など緑黄色野菜に多く含まれることで有名なβ‐カロテンは、体の中でビタミンAに変わる栄養素です。
皮膚や粘膜の健康を維持したり、抵抗力を強める働きがあります。
また、抗酸化作用がある栄養素で、アンチエイジングの効果も期待できます。

体内で酸素を利用し代謝が行われる過程で体に悪影響を及ぼす活性酸素が発生するのです。もしも、活性酸素が増え過ぎると、血管や細胞を傷つけます。そして、体の内側を酸化させ、シワや老化・生活習慣病の原因にもなるのです。ビタミンC、β-カロテン、β-クリプトキサンチンいう成分が柿には含まれています。その抗酸化物質に期待されているのは、活性酸素の発生・酸化を抑えることです。また、活性酸素によるダメージを修復する効果も期待されています。

生活習慣病予防

柿に含まれるタンニンは、血中で体に悪影響を与える悪玉コレステロールを減少させる効果が期待されています。それにより、血液がきれいになるのです。


もし、血液の悪玉コレステロールが増加すると、血管に脂質が溜まってしまい、それにより血管の内壁に脂肪が付いてしまい分厚くなります。そうすると、血管を狭めて、血液が通りにくくなります。それにより、高血圧を引き起こしやすくなるのです。また、悪玉コレステロールは、動脈硬化や脳卒中の原因です。
柿に豊富に含まれるタンニンには動脈硬化を予防が期待されます。また、高血圧を防いでくれる効果も期待されています。
また、血液の流れがスムーズになると栄養や酸素が体のすみずみまで素早く行き渡るのです。そうすると、老廃物が取り除かれやすくなります。
​次第に新陳代謝が促進され、体全体が活性化されるのです。それにより、様々な不調の改善につながります。

Ⅱ型糖尿病マウスに、柿タンニンを体重の1% の量で8週間摂取させたところ、胆汁酸分泌が促進され、血中コレステロール、トリグリセリドの上昇が抑制された他、インスリンの状態を改善され、脂肪肝が抑制されました。

柿タンニンが肝臓の褐色脂肪細胞や骨格筋に働きかけ、コレステロール代謝酵素を活性化することで、高脂血症予防効果ならびに肝臓保護効果を持つことが示唆されました。

Induction of uncoupling protein-1 and -3 in brown adipose tissue by kaki-tannin in type 2 diabetic NSY/Hos mice Kenji Matsumoto , Shin-Ichiro Yokoyama
Food Chem Toxicol. 2012 Feb;50(2):184-90. doi: 10.1016/j.fct.2011.10.067. Epub 2011 Nov 6.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22079182

高脂肪食摂取マウスに、柿の実5% 含有する餌を摂取させたところ、糞便中の胆汁酸分泌が促進され、肝臓の脂質および血中コレステロール濃度が減少しました。柿は胆汁酸の主要成分であるコール酸と結合することにより、胆汁排出促進作用を持つため、柿に高脂血症予防効果が期待されています。

Bile acid-binding activity of young persimmon (Diospyros kaki) fruit and its hypolipidemic effect in mice Kenji Matsumoto, Shin-ichiro Yokoyama, Nobuki Gato
Phytother Res. 2010 Feb;24(2):205-10. doi: 10.1002/ptr.2911.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19585467

他にタンニンが含まれるものといえば、緑茶です。こちらを参考にしてください。

便秘解消

柿に多く含まれるペクチンという水溶性の食物繊維です。そのペクチンが、便秘解消・予防に効果的です。ペクチンには、便の中の水分を吸い取って便の硬さを調整する機能が期待されます。

干し柿には非常に多くの食物繊維が含まれており、有害物質の排泄や栄養素の吸収、腸内環境の正常化に働きかけます。

そもそも、食物繊維とは植物に含まれる繊維成分です。人間の消化酵素では消化できません。そのため、消化できず、分解されないままに消化管を流れます。そのときに、腸を刺激したり、水分を吸収したりするため、排便が促されるのです。

タンニンが柿の渋み原因

ちなみに柿の渋みは、水溶性の「タンニン」という成分によるものです。
タンニンは水に溶けやすいため、口の中の水分で溶けることで渋みを感じます。しかし、熟することで不溶性のタンニンへと変化するため、渋みを感じなくなります。
タンニンはポリフェノールの一種で抗酸化作用があり、生活習慣病や老化を予防が期待されている栄養素です。

甘柿と渋柿、どう食べる?

柿には、甘柿と渋柿の2種類があることはご存知ですか?
完熟させて食べるのは甘柿になります。
渋柿はそのままでは生食に向かないです。天日干しで、干し柿にすると、あら不思議。渋みが渋柿から抜けていきます。干し柿にして、食べるのが一般的です。

渋抜きの方法

渋抜きは、焼酎やブランデー、ウィスキーなど度数が高いお酒を使うやり方が一般的です。

  • 柿のヘタを焼酎やブランデー、ウィスキーなどつけて5秒。一個ずつ全体もくぐらせる。
  • .丈夫なビニール袋に入れる。
  • 残った酒を上からふりかける。
  • 空気をしっかり抜く。
  • 固く口を閉じて密封し、暖かい場所に置く。
  • 途中上下させながら4~5日すると渋がぬける。

生柿と干し柿の栄養の比較

干し柿と生の柿を比較したのが下表です。干すことによって、水分が失われるため、100gあたりに含まれるエネルギーは干し柿の方が多くなっています。また、ビタミンCは水溶性のビタミンのため、水分がなくなるなって、減っています。しかし、カリウムの量は増えているのです。

食品成分甘がき/生干しがき
エネルギー(kcal)63274
水分 (g/100g)83.124
たんぱく質 (g/100g)0.41.5
脂質(g/100g)0.21.7
炭水化物(g/100g)15.971.3
カリウム (mg/100g)170670
βーカロテン (μg/100g)160370
βークリプトキサンチン(μg/100g)5002100
ビタミンC (mg/100g)702
水溶性食物繊維(g/100g)0.21.3
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

柿の食べすぎには注意

柿の目安は1日に1~2個くらいまでが適量です。

栄養素が豊富な柿ですが、食べすぎには注意が必要です。
タンニンやペクチンは便秘に効きますが、下痢にも効果があります。
柿には整腸作用のあるタンニンが含まれていて、食べると下痢止めになることも期待されます。
しかし、タンニンも摂り過ぎれば下痢止めの効果を通り過ぎて、便秘の原因です。
また、ペクチンは水溶性の食物繊維です。なので、便の中の水分を吸い取って便の硬さを調整する機能が期待されます。ただ、消化に時間がかかります。なので、人によっては胃腸に負担をかかるのです。

まとめ

柿は体にとって必要な栄養素を多く含む食材であることがお分かりいただけたでしょうか。

しかし、多くの食べ物がそうであるように、柿も一度に大量に食べることは好ましくありません。
適量を守りつつ、美味しい柿を食べることで秋の味覚を味わってみてください。

柿に期待できる 5つの健康効果! 美容にも効き目あり?

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この記事を書いた人

立命館生命科学部生命医科学科卒業➡️ドラッグストアへ就職 ♢大学で分子生物学を学び、薬・栄養の情報を発信。健康系を12年勉強、現在も継続中❗️ 国家資格取得済、薬機法に関する情報提供可能です。SNS運用代行(LINE、Instagram, TikTok)【薬機法、健康関係の構築代行承ります】お気軽にご相談ください

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